“DAY DREAM / NIGHT MARE”

27SSは、相反する二つのムードをひとつのワードローブへ落とし込んだコレクションです。

コレクションの背景には、1980年代から1990年代の東京に同時に存在していた、相反する二つの価値観があります。
それは、バブル期と呼ばれる東京が最も華やかで、ファッション、音楽、ナイトライフ、ストリートカルチャーが交差し、
新しい都市の感覚を生み出していた時代でもあります。

ひとつは、ArmaniやIssey Miyakeに見られる静かなエレガンス。
ワイドシルエット、流れるようなドレープ、贅沢な素材使いによって生まれる、余裕のある空気感。

もうひとつは、同時代の東京ストリートカルチャーに自然と根づいていた、
ミリタリー、ワークウェア、スポーツウェアの実用性。
都市で生きるための機能、ラフさ、そして身体に近いリアリティ。

本来交わることのないように見えるこの二つの要素を、MAGIC STICKのフィルターを通して再編集し、
現代の都市生活に馴染むワードローブとして構築しています。

その上で今シーズンは、同じシルエットを二つの異なるムードで表現しています。

DAY DREAMは、グレージュ、オフホワイト、柔らかなニュートラルカラーによるヌーディーなカラーパレット。
軽やかな落ち感、余白のあるボリューム、そして現実から少し離れたような静かな高揚感を表現しています。

NIGHT MAREは、MAGIC STICKがブランド初期から提案し続けてきたオールブラックの言語。
シャープで都会的、ユニフォームのような緊張感を持ち、夜の街に馴染む無機質なムードを映し出します。

二つのイメージは明確に対照的でありながら、ベースとなるシルエットは同じです。
色、素材、スタイリングによって、同じ服がまったく異なる表情へと変化します。

27SSは、約30型で構成されるミニマライズド・コレクションです。
長年磨き続けてきたシルエットに、上質な素材と新たなアセットを重ね、ブランドのコアラインを再構築しています。

26AWから続く「削ぎ落とし」のテーマを継続しながら、
過度にスポーティな印象から少し距離を取り、より静かで、よりドレスアップされた都市のワードローブへと移行します。

今シーズンより、MAGIC STICKは “REVISED MAGIC STICK” へと進化します。

象徴的だったグラフィックロゴの表現を取り除き、
服そのものの構造、空気感、素材、シルエットによって成立するコレクションを目指します。

Quiet authority.

過剰に飾らず、静かに品格を宿す服。